ホーコーズ

デジタル技術の活用及びDX推進の
取組状況について

デジタル技術進化による社会及び自社への影響

当社はサインディスプレイ製作および商業印刷をメイン事業として成長してきました。
近年、デジタル技術が進化し、DX(デジタルトランスフォーメーション)の普及が進んでいます。このDXの普及により、サインディスプレイ製作や印刷分野において大きな変化が生まれています。
当社が提供するサービスがデジタル化により減少する脅威と生産工程にDXを取り入れることで生産性が飛躍的に向上する機会でもあります。
当社はDXを活かした新しいサービスの展開や生産性向上のためのDX導入を積極的に進めて時代の変化に適応していく必要性があります。

デジタル技術社会に向けた経営ビジョンおよびビジネスモデル

当社の経営ビジョンは「世の中のわくわくすることや多くの人が繋がるコミュニティを提供して、新しい時代の幕開けに貢献する。」です。
デジタルプリントをコア技術として、わくわくすること、多くの人と繋がることに役立つサービスを提供していきます。これからのサステナブルな社会は、わくわくすること、多くの人たちのコミュニティから新しいアイデアが生まれます。
今後の経済は、大量生産システムから「探す」のではなく、必要なもの、必要なことを自分たちに合わせて「作る」という流れになります。
わたしたちの強みであるデジタルプリント技術により、新しい選択肢と大きな可能性を社会に提供し、これからのデジタル技術社会に貢献していきます。

デジタル技術社会に対応した当社の戦略

当社の強みはデジタルプリント&加工技術、デザイン、企画、システム構築のノウハウです。
これらの強みをさらに向上させるべく、デジタル技術の情報収集を増やし、デジタル人材の採用と社内育成の徹底です。そのために組織体制を整備し経営ビジョン、戦略を全従業員が理解して自発的に行動できる企業を構築していきます。

上記戦略を推進するための体制

組織図

データ活用の具体的な方策

当社は、印刷・加工・販売の全工程で発生するデータを経営資源として活用し、現場の改善と新たな価値創出を両立させることを目指しています。
第一に、UVプリンターやレーザー加工機、カッティング設備などの稼働データを自動収集・可視化し、稼働率や不良率の分析を通じて生産性の向上と安定品質の確保を図ります。
第二に、販売管理システム・ECサイト・受発注・在庫データを基幹システムと連携させ、受注から製造、出荷までの一連のデータを一元化します。これにより、部門を横断したリアルタイムな情報共有と需給バランスの最適化を実現します。
第三に、KPI(生産性・工数・納期遵守率・不良率など)をデータベース化し、ダッシュボードで定量的に管理することで、経営・現場が共通の指標で改善を推進できる仕組みを構築します。
これらのデータ活用を通じて、当社は「感覚的判断からデータドリブン経営への転換」を進め、社員一人ひとりが数値をもとに考え、行動する文化を根付かせてまいります。

戦略を推進するための人材育成方針

〇目的
当社のDX戦略を確実に遂行し、顧客価値(短納期・高品質・多品種小ロット対応)と、社員のキャリア成長を両立させるため

〇適用範囲
全社員(正社員・契約・パート含む)

〇役割ポジション
DXリーダー、現場DXアンバサダー、SE/オートメーションエンジニア、製造デジタル化担当、情報セキュリティリーダー

〇コンピテンシーフレーム(6領域)
データ活用、業務設計、IT基礎、自動化、品質・セキュリティ、プロジェクト実行

〇ラーニングパス
全社員共通:データリテラシー、情報セキュリティ/コンプライアンス、BIダッシュボードの読み方、表計算の基礎関数
DXリーダー:DX戦略と投資評価、KPI設計、ロードマップ策定、変革マネジメント
現場DXアンバサダー:業務可視化→標準化、Power Query/ETL基礎、RPA入門、要件定義実践
SE/オートメーション:API/ETL設計、SQL基礎、スクリプト開発、監視/ログ、変更管理
製造:デジタル指図、設備データ取得、トレーサビリティ、QC手法、工程負荷見える化
セキュリティ:フィッシング演習、端末/権限/持出しルール、事故時対応訓練

ITシステム整備方策

〇目的
当社提供サービスと製造現場の標準化→自動化→高度化を下支えし、短納期・高品質・原価精度・安全性を同時達成する

〇範囲
コーポレートIT(Office/EC/基幹)、データ基盤、ネットワーク、SaaS、オンプレ機器、製造系OT(UVプリンター/レーザー加工機/カッティング等)、情報セキュリティ、バックアップ

基本原則、全体アーキテクチャ方針、データマネジメント、セキュリティ・ネットワーク、製造設備セキュリティ運用を整備していきます。

  • ①基本原則
  • ・適合する限りオンプレは最小化
  • ・二重入力の禁止
  • ・連携はAPI/ETLで
  • ・マスタは一元管理 
  • ・複製は同期ルールを明示
  • ・Zero Trust(認証・端末・ネットワークを常時検証)
  • ・標準化>自動化>個別最適
  • ②全体アーキテクチャ方針
  • ・基幹コア
  • ・EC連携
  • ・データ基盤
  • ・イベント基盤
  • ③データマネジメント
  • ・マスタ管理
  • ・品質基準
  • ・データライフサイクル、データマネジメント
  • ④セキュリティ・ネットワーク
  • ・IdPで一元管理
  • ・端末管理
  • ・メール/DNS
  • ・ネットワーク分割
  • ・脆弱性管理
  • ・ログ/監査
  • ⑤OT(製造設備)セキュリティ運用
  • ・ネット分離
  • ・ファーム更新
  • ・ジョブログ管理
  • ・設備認証

戦略の達成状況に係る指標

各部門の労働時間に対しての生産額をKPI化
デスクワーク作業時間の自動化率をKPI化
不良率・設備稼働率をKPI化

経営者からのメッセージ

当社は、DXを単なるデジタル化の取り組みではなく、「人の成長を起点とする変革」と捉えています。社員一人ひとりがデジタル技術を理解し、活用し、自ら考えて改善や提案ができる組織文化の醸成を目指します。さらに学びの機会を積極的に提供し、挑戦を支える風土を整えることで、デジタル人材の育成を進めます。現場の知恵とデータを結びつけ、創造的な発想を実現できる環境を築くことが、当社のDXの根幹です。私は経営者として、全社員が主役となるDX推進を強く後押ししてまいります。

株式会社ホーコーズ
代表取締役 番場光太郎